総合病院の看護師から小さい病院への転職

総合病院と小さい病院の違い

大学病院や総合病院など規模の大きい病院や中規模の病院と小さい病院では様々な違いがあります。

そのことを知らずに転職をすると、戸惑うことも少なくありません。
事前に知ることでスムーズに仕事をすることが出来ます。

では、どのような違いがあるのでしょうか?

一般的には、
  • 人間関係の違い
  • 仕事内容の違い
  • 教育面での違い
  • 勤務形態の違い
  • 労働環境の違い
があります。

大きな病院と小さい病院の違い

それぞれの違いについて詳しく説明していきます。
(まとめがみたい方はコチラをクリックしてください)

人間関係の違い

大きな病院は派閥の問題に巻き込まれたという方も少なくないです。
人間関係は、希薄で”仕事上で協力しあう”という意識がほとんどない病院もあります。

人間関係を一言でいうなら「適度な距離感」でしょうか。
人が多い分、合う合わないがあっても、看護師数が多いためそれほど気にならないという良さもあります。

その他、人間関係のトラブルがあっても部署異動という方法も取れるのが大きな病院の良さです。

一方で、小さい病院になると雰囲気が良くアットホームな職場が比較的多いです。
全員が協力的で、仕事上もスムーズにいっている病院もあります。

しかし、大きな病院と同じでイジメがある職場はあります。
また、人間関係のトラブルが起きた時は終わりだと思った方が良いです。

大きな病院のように部署異動が出来ません。
最悪なのが比較的偉い人から目をつけられたとき。

自分がいじめにあわないように看護師全員から攻撃される可能性があります。

お局様のような存在の看護師がいる場合は要注意。
事前に年齢構成を調べて、20代、30代の看護師がゼロのときは危険です。

自分と年齢の近い看護師がいるかもチェックが必要ですね。

人間関係が心配な看護師へのアドバイス
小さい病院は人間的に良い人が多い場合は最高の職場になる。
一方で、人の悪い看護師が多く、イジメの対象になったらは逃げ場のない地獄をみる。

小さい病院に転職をするなら離職率と離職率を調べあげましょう!

仕事内容の違い

最も戸惑うのが仕事内容かもしれません。
小さい病院は、何でもやることが多く、やったことのない手技があるなど大変だと感じる傾向にあります。

人によってはプライドが邪魔をするかもしれません。

「何でこんなことを看護師の私がやるの?」

大きな病院の看護師なら仕方のないことです。
しかし、割りきってやるしかありません。

大きな病院は役割分担ができています。
しかし、小さな病院は看護師が何でもやるしかありません。

実践力という面では小さい病院の看護師の方が優れていますし、最新の医療や理論を学ぶなら大きな病院の方が良いでしょう。

どちらが良いという訳ではなく、自分の学びたい方向に進めば良いのではないでしょうか?

仕事内容に不安がある看護師へのアドバイス
小さな病院では指示待ちではやっていけません。
しかし、変なプライドを捨てれば最初は不慣れでも技術はすぐに身につきます。

これは看護師のやることではないと思う看護師は小さい病院への転職は止めた方が良いです。

教育面での違い

教育面では圧倒的に大きな病院が優れています。
研修も受けられますし、外部のセミナーも無料で受講できたり、最新の医療を学べるところもあります。

若いときには強制的に研修を受けてレポートを提出。
「折角の休みもレポート作成で無くなった」という経験をする若手看護師も多いことでしょう。

しかし、若いときに身につけた知識や理論は将来役立つと思います。

小さい病院にはそもそも教育を考える必要がないのかもしれません。
また、実践でこそ身につくものと考えている病院も少なくありません。

もちろんいきなり実践ということは少ないですが、机上の勉強ではなく「見て学ぶ」という職人気質の職場が多いです。

また最新の医療を学ぶ機会は専門病院を除けばほぼありません。

教育面が心配な看護師へのアドバイス
ブランクがある看護師の場合は心配しなくても大丈夫です。
手技に関しては時間と共に徐々に身につくものです。

最新の医療を学びたいという方は小さくても専門性のある病院を選びましょう!

勤務形態の違い

大きな病院の勤務形態は、三交代または二交代で夜勤、準夜勤があります。

病院によっては夜勤が必須のところもあります。
そのため施設の良い病院では、託児所が併設されているところもあります。

休みは4週8休、4週6休であるところがほとんど。
土日休みの病院はほとんどないと言ってもいいぐらいでしょう。

小さい病院になると夜勤がない病院もあります。
夜勤がある病院になると二交代が多く、少人数で大変だという職場もあります。

また、小さいが故に別の看護師が体調不良や子供の都合で出勤できないときに、ピンチヒッターに出てきてくれと頼まれる場合もあります。

休日は土日祝と固定のところもありますが、極端に休みがない病院もあります。
小さい規模の病院になると楽な病院と大変な病院と白黒はっきりしているという印象です。

勤務形態が心配な看護師へのアドバイス
小さい病院は環境のいいところと悪いところの差が激しいです。
そのため事前に求人票に載っている時間や休みではなく、”実態”を知ることが大切です。

労働環境の違い

給与面でいえば地域の格差はありますが、大きな病院の方が圧倒的に高いです。
その反面、大きな病院は忙しく、残業も多い職場が多くなります。

そのため若くて体力のある看護師がいるという部分もあります。
残業が多いが故に手当の金額が高かったり、ボーナスの金額が異なってきます。

その他、仕事で使う道具も小さい病院では共用だったりします。
環境面でいえば制度が整っていない部分は目につくかもしれませんね。

また、退職金や施設(託児所等)、育児休暇など各種制度面でも大きな病院の方が良いです。

労働環境が心配な看護師へのアドバイス
給与を何よりも優先するなら大きな病院の方が良いです。
反対にプライベートも重視したい方や夜勤がNGな方は小さい病院が向いているといえます。

小さい病院と大きな病院の違い比較表
比較項目 大きな病院 小さい病院
人間関係 協力しあうという考えが少ない。
適度な距離感があり、トラブル時の逃げ道がある。
雰囲気が良くアットホームな職場が比較的多い。
いじめの対象になると看護師全員が敵となり地獄をみる。
仕事内容 珍しい症例などを通して最新の技術がみにつく。
一言でいえば、狭く深い知識が身につく。
実践力がみにつく。
広く浅い知識と技術が身につく。
教育制度 病院が計画的に段階的に教育を施してくれる。
研修や勉強会など無料で受けられることが多い。
研修や勉強会はほぼない。
職人気質的な部分があり、実践を通して学ぶことが多い
勤務形態 夜勤が必ずある。
土日休みではなく4週6休や8休が基本。
夜勤がない職場も多い。
看護師が少ないため急遽出勤する職場も多い。
労働環境 金額は圧倒的に高い。
反面、残業があり休日返上の勉強会があるところも。
賞与や退職金は少ない。
施設面でも大きな病院と比較すると劣る。